【競輪】後藤大輝 大器の片鱗見せる九州注目ルーキー/2023イチ推し選手
- 2023/1/10
- 競輪記事
記者が選んだ2023イチ推し選手⑧
競輪祭観戦で師弟連携に刺激 デビュー志す
デビューから半年ながら、大器の片鱗(へんりん)を見せる。近い将来、大舞台で九州ラインを引っ張る自力型になると期待されている。
小学生だった2013年暮れ、競輪ファンの父に連れられ、G1「競輪祭」を観戦して選手に憧れた。金子貴志が優勝したこの一戦に競輪の奥深さを感じた。
レースでは金子の弟子・深谷知広(当時愛知県在籍)との師弟連携が決まった。深谷が逃げ、金子が差して決着。「弟子が師匠のG1優勝に貢献する。競輪の連携ってすごい。僕も同じ舞台に立ってみたいと思いました」と振り返る。
祐誠高時代は自転車競技部に所属。18年のインターハイ4キロチームパーシュート競技で全国2位になった。養成所時代にはスピード、持久力ともに優秀な者に与えられる「ゴールデンキャップ」を獲得した。
昨年はA級1、2班戦でV5
本格デビューは昨年7月。A級3班によるチャレンジ戦を3場所連続の完全優勝でクリアした。A級1、2班戦でも10場所を走って5回優勝し、実績には及第点が付く。
S級への特別昇級をもう一歩のところで逃したが、焦りはない。「今はしっかり経験を積みたい。自分が納得するレースをして、勝てればいいです」と前向きだ。
今のところナショナルチームとの二足のわらじを履くつもりはなく、競輪一本で勝負する。
早期卒業制度で昨年1月にデビューした同期の中野慎詞、太田海也はすでにS級だ。この2人にいずれ、チャレンジャーとして挑む腹づもりだ。2023年は飛躍の年となる。 (中村 秀昭)
◆後藤大輝(ごとう・だいき)2001年3月25日生まれ。21歳。福岡県出身。福岡支部。日本競輪選手養成所121期生として22年5月に松山でデビュー(441)。本格格付の22年7月奈良から3場所連続完全V。8月にA級2班に特別昇班。通算42戦32勝。優勝8回。169センチ、74キロ。血液型A型。
(2023/1/10紙面掲載)