【ボートレース】大山博美さん引退 今後は娘・千広の成長見守る
- 2018/12/5
- ボートレース記事
九州地区選に2回出場1着3回
ボート界初の母娘レーサーとして話題を集めた大山博美・千広親子の母・博美さん(52歳・福岡支部)が10月1日の蒲郡オールレディースを最後に31年間の現役生活にピリオドを打った。
大山さんは歯科助手をしている時に、当時女子レーサーのトップアイドルだった石原加絵さんが「一緒にやろうよ」というセリフで選手募集をしていたTVCMを見てボート界へと転身。1987年11月に福岡で61期生としてデビュー。古賀武日児さん率いる筑豊軍団の一員になった。
5年目にA級に昇格すると、2000年後期からはA級の常連になり、A1級にも3回ほど昇格。レディースチャンピオン(女子王座)には18回の出場があり、97年の蒲郡、01年の多摩川で2回優出がある。04年と08年にはG1九州地区選手権にも出場。2回の出場で3勝を挙げている。
「強豪の多い九州で、日高逸子さんと2人、G1に呼ばれたことは光栄でした。女子王座でG1の水神祭は済ませていたのに、『それとこれとは違う』と先輩に言われ、無理やり水神祭をしたのを覚えてます」と当時を懐かしそうに振り返ってくれた。
娘の成長で引退決意
そんな自分に憧れ、娘の千広が選手になりたいと言った時は賛成しなかったそうだが、千広は今年大ブレイク。クイーンズクライマックス出場こそ惜しくも逃したが、A1級昇格を決め、最優秀新人のタイトル獲得も濃厚。娘の成長も引退を決意した要因になった。ちなみに2人の直接対決は3回あり、母が2勝1敗と貫禄を見せている。
「娘とは家ではレースの話は一切しませんでした。千広には目標があるでしょうから、それが達成出来るよう、親として願うだけですね」と、今後は女子レーサーの頂点も狙える娘の成長を楽しみに見守っていく。31年間、お疲れさまでした。(井上 誠之)
(2018/12/5紙面掲載)