【ボートレース】竹井奈美が母になって帰ってきた

復帰戦の福岡オールレディースで予選突破

 7―12日のボートレース福岡「オールレディース」で、福岡支部の竹井奈美=写真=が1年7月ぶりに戦線に戻って来た。初戦の2着に始まり、3日目には白星をマーク。予選突破を果たし、復帰初戦としては上々の走りを見せた。

 今回は出産による長期欠場。復帰にあたり、葛藤もあった。6日間シリーズだったので前検を含め7日間、外部とは接触できない。もちろん子供とも会えない。復帰を決断したのは「ミルクで大丈夫になったから」。だが、子供と離れるのは、これまでは半日が最長だった。「宿舎に戻った時とかに気になります」。家族のことを案じながらのシリーズだった。

 記者も0歳児の父。「夫は行っておいでと言ってくれた」と温かく送り出してくれたというが、とても簡単にそう言って送り出すことはできない。竹井はその後、16日からの若松に追加出場。何事もなく次へと進めたんだなと、安堵(あんど)している。

 そんな葛藤を抱えながらのレースだった一方で、選手としては以前と変わらぬ気持ちの強さを見せた。初戦は道中競り勝って2着。Sもブランクを感じさせないほど、攻めていた。「スピードは気持ちで何とか。Sも行かないとと気持ちでカバーしてます」。機力不足は否めず、着も上がらなかった印象だが、むしろ気迫は目立っていた。

 「ボチボチでいいと思っていたけど、それでも勝ちたい。悔しいですね」。レースの話になると途端に勝負師の表情に。近いうちに以前のような強い姿が見られそう。福岡には来月8日からの「ヴィーナスシリーズ」に参戦予定。その走りが楽しみだ。?(中村 雅俊)

(2023/3/22紙面掲載)

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