【ボートレース】羽野直也「今年の中で一番気持ちの入るレース」 直前インタビュー/福岡SGボートレースメモリアル21日開幕
- 2023/8/21
- ボートレース記事
ボートレース福岡SG「第69回ボートレースメモリアル」/2023年8月21-26日
ボートレース福岡のSG「第69回ボートレースメモリアル」はあす22日に開幕する。サマータイムで行われ、昨年のMVP馬場貴也をはじめとした精鋭52人が全国から集結。27日まで6日間にわたって激闘を繰り広げる。期待の地元福岡勢は7人が出場。中でも注目を集める羽野直也にクローズアップ。先月の児島オーシャンカップでSG初優勝を飾り、初日DR5号艇で登場する。大会を前にSG制覇や近況、今回にかける意気込みなど、胸の内を語ってもらった。
SG制覇も気持ちは冷静
―オーシャンカップを振り返って
優勝するイメージは正直なかったですね。最大限のターンをして、たまたま展開があった感じ。ただ、磯部さんがメッチャ出ていて、2Mはまくられないことだけ考えたので、差されたなって思いました。このレースは正直、1等で出てきたけど、2等だなと思った。それくらい冷静だった。振り返ってみると、すごく的確でいいレースだったと思います。
―SG優勝の達成感
高ぶる気持ちはありました。ゴールした時にはやっと取ったと思ったし、救助艇であいさつに行く時には、これがSGのあれかって思うと、ちょっとウルって来て。ただ、自分が思っていたよりも高ぶらなかった。正直、そのギャップがありすぎて、「あれ」みたいな感じはしました。僕としての本当の目標は、児島のオーシャンではなかったのかな、という感じ。元々次のメモリアルにつなげられるようにと思っていたので。
芦屋G1でFも場推薦で選出
―今年の目標について
今年は芦屋のオールスターが僕の中のメインだった。それがFでなくなって(芦屋G1優勝戦でのF)、だいぶ落ち込みました。それでも落ちたのは自分の気持ちだけで成績は落とさないように、結果だけはちゃんと出していこうと考えてました。そしたら逆に成績が上がって、でも気持ちはそのままで。全然切り替えられなかった。やっと分かったんですけど、どちらかというと僕はひきずる方だったんだなって。
それでもメモリアルに選ばれて。今年は選ばれなくて仕方ないと思っていました。そしたら、まさかの芦屋に選んでいただいて。その時に「それを背負って頑張りなさい」って言われたように聞こえたので、そこでまたモチベーションが復活しました。そこに向けて頑張るぞって、次に向けて進める感じになった。メモリアルは今年の中で一番気持ちの入るレースになると思います。
デビュー10年目「今しか成長できない」
―SGで結果が出た要因
今思い返してみると、去年はSGを全部走れる状況で、そのことに満足していた。それでは活躍できないですよね。
元々、地元のG1を取りたい意識があったので、そこにはちゃんと力を注いで結果も出ていた。ただ、振り返ってみると、SGは全敗だったなって。だから今年は、芦屋でオールスターがあるし、SGに照準をしっかり置こうと思ってました。結果が出たのはたまたまですけど、気持ちの置き方は大事ですね。
―今も成長の過程
今が一番「どっちだ」みたいな。もうひと段階、上があるのか、どっちだってなっている状態。今回、SGをパンと取ったからといって、満足する自分がいなかったので、逆によかったなって思っています。
10年たったらプロっていう考え方をしていて、今年がちょうど10年目。それが終わって11年目からは、しょうがないって言えない状況にあるよって自分に言い聞かせてやってきた。そこからは甘えられないし言い訳もできない。それまでに、今の間に結果を出すことがすごく大事だと考えてきました。もう10年目なので、今しか成長できない。そう思って頑張ってます。
福岡3場でSG制覇したら泣くかも
―グランプリの経験
グランプリを走ってみて、一走の重みを経験できたことは大きかった。ただ僕の場合、グランプリもあるけど、地元で活躍するのが一番だなと思っています。最初は芦屋で準地元スター(現フレッシュルーキー)に選んでもらって、同じ一般戦でも「芦屋だけは」って思いながらやってきた。その延長上で応援してくれるレース場が増えて、今は「福岡3場では」って思ってます。福岡3場のどこかでSGを取れて表彰式をしたら、その時は泣くかもしれないですね。
―地元SGに向けて
メモリアルでは優勝戦に乗ってひと勝負したいですね。どうしても。福岡はまだ優勝がないけど、G1で3回も優出できているし、相性は別に悪くない。最近走ってないのでイメージはわいてないけど、とりあえず気合で行きます。うねりはムチャクチャ嫌だけど、嫌な気持ちが消えるくらいに気合を入れて頑張ります。
◆羽野直也(はの・なおや) 1995年3月29日生まれ。28歳。福岡県出身。福岡支部。114期生として2014年5月、若松でデビュー。2016年7月、芦屋で初優勝。2017年10月、大村65周年でG1初優出初優勝。2023年7月、児島オーシャンカップでSG初優勝。通算では20回の優勝。同期は松尾拓、村松修二、倉持莉々ら。生涯獲得賞金は4億3584万6699円。おひつじ座。167センチ、55キロ。血液型AB。
(2023/8/21紙面掲載)