ボートレースからつＧⅠ「開設70周年記念・全日本王者決定戦」／2023年9月25-30日

　開設７０周年記念「ＧⅠ全日本王者決定戦」が２５日から６日間にわたり開催される。オールＡ１で覇を競う周年は豪華メンバーでファン必見の特別レース。決戦を前に、ボートレースからつを担当するスポーツ報知の高木拓也記者と、ボートレースからつの直前予想「ズバッと！！なべチャンネル」でおなじみの渡辺裕介氏、同番組のＭＣ牧原真由さんがシリーズの行方を占う座談会を行った。

節目の７０周年は超豪華メンバー

　―まずはメンバーを見渡しての感想は

　なべ「超豪華ですよね。まれにみるすごい周年メンバーになりました」

　高木「ボートレースからつが誕生して７０年。節目の大会らしく、実力ある選手がそろったね」

　牧原「本当にすごいメンバーです。唐津周年２Ｖの瓜生正義選手、王者・松井繁選手、深川真二選手がＷドリームから漏れていますからね。トリプルドリームを組んでもいいくらい」

勢いの磯部誠、連覇狙う山田康二、水面相性いい山口剛

　―それではイチオシ選手を挙げてください

　なべ「みなさん峰選手を挙げる（笑）と思うので、あえて外します。私が期待するのは磯部誠選手。昨年の６９周年（１２月）は実質優勝でしたよね。６号艇で、まくり差しから突き抜ける展開。１周２Ｍでもつれて優勝は逃しましたけど、結果的に初出場のＧＰ（グランプリ）で優出３着と大活躍。今年に入っては徳山グランドチャンピオンを優勝。平成生まれ初のＳＧ覇者となりました。あの唐津周年の悔しさもあって、昨今の活躍。勢いは１番なのかなあと思います」

　高木「磯部選手は背も高くイケメン。人気もうなぎ登り。私が注目するのは山田康二選手。もちろん周年連覇は目標になるけど、賞金ランクは２４位（６日現在）で初のＧＰ出場へ正念場を迎えている。優勝すれば賞金１１００万円を加算。値千金の勝利になるだけに、本人も優勝ノルマの位置づけだと思う」

　牧原「私は山口剛選手です。７月のＧⅡＭＢ大賞（モーターボート）を優勝しましたが、唐津との相性も結構いいと思います。ＧⅠ、ＳＧにも復帰しました。得意の唐津で活躍して、さらに波に乗らないかと期待します」

峰竜太はエンジン抽選がカギ

　―地元特別戦初Ｖを目指す峰は

　なべちゃん「言うまでもなくＶ候補筆頭です。あとはモーター抽選運だけ。本当に地元ではいいエンジンを引かない。ＭＢ大賞はワースト機でした。普通のエンジンでいいので引いてもらいたい」

　高木「峰がいるだけでシリーズがパッと華やぐ。優勝したら表彰式がどれだけ盛り上がることか」

　牧原「絶対的な存在で、ファンの期待を一身に背負う大スター。プレッシャーとの戦いは大変だと思います」

牧原 「小さいころからファン」の濱野谷憲吾を応援

　―他で気になる選手は

　なべちゃん「島村隆幸選手。唐津一般戦（３月）を勝ち、直後に宮島周年でＧⅠ初制覇。児島周年も制して今年の優勝は８回と絶好調。賞金ランクは１３位でＧＰも踏ん張りどころ。モーターも出ているし、外からでもしっかり着を拾ってくる印象があります」

　高木「毒島誠選手がそろそろ唐津で噴火しないかなと思うし、白井英治選手は優勝争いから外せない。ＭＢ大賞の白井選手は１号艇を生かせず準優で負けてしまったけど相変わらずの唐津巧者。ＧＰ入り（賞金ランク３８位）へ怒とうの追い込みをかけてくる」

　牧原「濱野谷憲吾選手も応援します。漫画のモンキーターンの影響もありますが小さいころからのファンです。取材対応もすばらしく、改めて好きになりました。２０２１年は芦屋のオーシャンカップで優勝。まだまだＳＧを勝てる力があると思いますし、今月はとこなめ７０周年で２３度目のＧⅠＶを達成。ベテラン健在で、全２４場制覇を達成した唐津で、今度は周年制覇と行かないでしょうか」

地元勢若手 安河内将＆常住蓮の奮起期待

　―穴っぽいところで気になるのは

　なべちゃん「チルトを跳ねる下出卓矢選手、菅章哉選手は魅力。チルト３度のマックスまで上げて盛り上げてもらいたい」

　牧原「ヤングダービー直後の開催なので地元佐賀支部の若手は少ないですが、安河内将選手と常住蓮選手に頑張って欲しい。常住選手は初めての周年ですが、どこまでやれるのか目が離せません。また北川太一選手にも注目しています。Ａ１にも昇格して、優勝はありませんが実力を付けて最近の唐津での成績は安定しています」

　高木「穴ではないけど、大けがから復活した笠原亮選手、福岡メモリアルで久しぶりにＳＧを活躍（優出）した重成一人選手、王者・松井選手のレースが見られるのはうれしい」

２８号機は９月初旬に節一級の動き

　―エンジンは使用４節目。新しくて機力相場は流動的ですが注目は

　なべ「初下ろしで里岡右貴選手（優出）が乗っていた２８号機はいいエンジンだと思う。乗り継いだ粟田祥選手も節一級だった。３４号機も良さそうで浜本裕己はピット離れも来ていた。秦英悟選手（優出）と安河内健選手が動いていた１５号機は検定タイムがナンバーワンです」

　牧原「２５号機もお勧め。初下ろしの幸野史明選手、２節目の山一鉄也選手と軽快な動きでした」

　高木「初下ろしで白神優選手が乗って優勝した２４号機は出足良好。報知杯の中村真選手もターン系には好感触だった」

なべチャンネルで「バシバシ当てる」

　―最後に一言

　牧原「初日（２５日）は選手紹介式の司会とドリームインタビューの大役を努めます。緊張すると思いますが（笑）、頑張ります」

　なべ「期間中はイベントも盛りだくさん。ファンの方には、ぜひ本場に来て迫力あるボートレースを楽しんでもらいたい。予想もバシバシ当てるので「ズバッと！！なべチャンネル」を見て舟券購入の参考にしてください」

　高木「新聞（スポーツ報知）は紙面拡張です。みんなで節目の大会を盛り上げていきましょう」

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プロフィル

渡辺裕介　身長およそ１９０㌢の大男。幼い頃からボートレースに慣れ親しむ。２０１６年１０月からボートレースからつの直前予想「ズバッと！！なべチャンネル」で解説を担当。ＪＬＣのＳＧ中継でも予想のスペシャリストとして多数出演。

牧原真由　２０１７年８月に若松でＪＬＣリポーターデビュー。住之江、徳山などを中心に活躍。２０２０年４月からボートレースからつの直前予想「ズバッと！！なべチャンネル」のＭＣを務める。

高木拓也　ボートレーサーに憧れ７２期選手養成員として山梨県の本栖研修所に入所。選手の道は絶たれたが、ボートレースの知識が生かせるスポーツ紙記者の道へ。記者暦は２８年で、からつ担当は計２０年。

（web限定、2023/9/10公開）