【ボートレース】米丸乃絵 イン戦なしで勝率5点マーク 伸びシロしかない福岡フレッシュルーキー /記者が選んだ2024イチ推し選手
- 2024/1/11
- ボートレース記事
昨年6月初優出 前期は128期勝率トップ
現役競輪選手の父・俊成さんに中3の時に唐津に連れて行ってもらい、「エンジンの音とターンの速さに衝撃を受けた」ことが、この世界に飛び込むきっかけ。128期は女子が13人の大所帯だが、養成所では女子3位の5・88の勝率を残し、修了レースでは女子でただ1人、優勝戦に乗った。
デビュー5期目だった前期、勝率を前の期の3・26から5・02と大幅に上昇させたが、この数字はすでに優勝経験がある飛田江己を抑えて、同期の中でトップ。その成長ぶりから今年は福岡のフレッシュルーキーにも指名された。
飛躍のきっかけは、昨年6月の若松オールレディース。抜群エンジンを引いて初優出に成功したのだが、「それまではただ握るだけのレースだったのが、いいエンジンを引いて1Mの展開が見えるようになり、考えて旋回するようになった」という。元々、思い切りのいい握って回るレースが武器だったが、最近は握ったままのまくり差しを打つことも多くなった。
師匠は永田啓二。2022年8月からスローのコースにも入るようになったが、「インに入るなら自力で」という師匠の方針でまだ1号艇は拒否中。すわなち、予選を3位以内で通過し、自力で準優の1号艇をもぎ取るしかインには入れない状況。しかしながら、勝率が稼げるイン戦なしでも今期は楽々A2級ペースの勝率を残しており、どう考えても伸びシロしかない。
今年の目標には「A1級昇格、レディースチャンピオン出場、初優勝」を掲げた。今期の平均Sもコンマ15と、これまでは弱点だったSも早くなっており、男女混合戦も苦にしない点が大きな強み。女子王国の福岡支部に、また楽しみな新星が現れた。 (井上 誠之)
(2024/1/11紙面掲載)