【ボートレース】インの鬼・西島義則 史上5人目の通算3000勝まであと9勝

西島義則
史上5人目の通算3000勝へ、あと9勝と迫っている西島

偉業達成目前も「まだまだよ」

 今年に入って4月4日に仲口博崇(51)=愛知支部=がボートレース平和島で、5月22日に日高逸子(62)=福岡支部=が鳴門で、それぞれ通算2500勝を達成した。現役レーサーでその上を行くのが、今月9日まで大村を走っていた西島義則(62)=広島支部=だ。積み重ねてきた1着は2991回。3000勝以上しているのは3417勝の北原友次をはじめ、加藤峻二、倉田栄一、岡本義則の4人(いずれも引退)しかいない。

 インの鬼としても知られる西島。大村では3回あった1号艇は当然だが、11走のうち7回も1コースに入った。深い進入になってもSが行けるような「行き足」に仕上げてくるのが最大の武器だ。その大村ではエンジン使い納めのシリーズで前検日から新ペラに換わったものの、「新ペラは(前操者の)癖がないから好きよ。自分の形に叩きやすいから。ペラが換わって厚いからダメとか、エンジンが良くないとか文句を言う選手もいるけど、みんな条件は一緒。自分はなんとも思わない。やることをやるだけだから。そう思わない?」。勝負に言い訳は必要ないとばかりだった。勝負の世界で長年トップを走ってきたレジェンドの言葉は重みがある。

 あと9勝と迫った史上5人目の3000勝にも「まだまだよ」と気にするそぶりもなく、笑い飛ばした。今年は勝率的に厳しいが、昨年は61歳でSGダービーにも出場。登録番号が最も古いA1級レーサーとして元気いっぱいだ。SGは7回、G1は16回も優勝している実力者。通算優勝は98回なので、100Vへのカウントダウンも始まった。今後のあっせんは、14―19日児島、26日―7月2日丸亀、7月10―15日津G2(全国ボートレース甲子園)。記録達成の「Xデー」は近い。 (長谷 昭範)

(2024/6/12紙面掲載)

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