【ボートレース】ダービー選考期間は7月末まで ボーダー付近の高倉和士、池永太は静かに闘志を燃やす

池永太と高倉和士
ダービー出場を目指す池永’(左)と高倉

 7月に入り、10月に開催される戸田ダービー選考期間の締め切りまで1か月を切った。

 出場圏内の顔ぶれを見渡すと福岡勢の名前が目に付く。選考対象勝率の上位者から名前を挙げると、中辻崇人、永田啓二、羽野直也、前田将太、松村敏、塩田北斗、枝尾賢、瓜生正義、高倉和士、池永太ら。現ボーダー下にも篠崎元志、松田大志郎、西山貴浩らがつける。来春に若松でクラシックが開催され、出場を目指す地元勢の戦いは度々言及されるが、佳境を迎えた今秋のSG出場権争いも注目だ。

 名前を挙げた中でも特に注目は永田だろう。勝率は現ボーダーを大きく上回り、デビュー21年目、待望のSG初出場が実現しそうだ。

 一方、勝負駆けの真っただ中なのが、ボーダー付近の瓜生、高倉、池永、篠崎、松田、西山ら。特に最近話す機会のあった高倉と池永は、待望のSG出場へ奮闘中。高倉はデビュー12年目の初出場がかかり、池永は2020年7月のオーシャンカップ以来、約4年ぶりのチャンスになる。

 ただ、勝負の渦中の両者は「考えてどうにかなるものではない」(池永)、「(勝負だからと意気込んで)結果が出るなら、これまでにも行けている」(高倉)と気合満点といった姿勢ではなかった。強い選手たちがしのぎを削り、思うに任せない状況。単純に何かをして結果が左右できるわけではないからだ。

 だがその一方、「3着を無理して狙って着を落としたらダメ」(高倉)と4着を取ることの大切さを語ったり、「6着を1回取ったら、3回1着を取らないといけない。イバラの道ですよ」(池永)と張り詰めた緊迫感もうかがわせる。

 一走一走、しっかり走る。それ以上のことはないのかもしれないが、心の中で静かに闘志を燃やし全力を尽くす。そんな2人のSG勝負駆けに注目したい。 (中村 雅俊)

(2024/7/3紙面掲載)

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