「ＳＡＳＵＫＥにももう１回出たい（笑）」

　長崎支部のボートレーサー下條雄太郎（３８）がＳＧに帰って来る。今月２７日からボートレースまるがめで開催されるメモリアルには大村推薦で出場。１０月に戸田で開催されるダービーにも出場が決まった。昨年５月のオールスター準優でＦを切り、１年間のＳＧ出場停止処分を受けていた。１年３か月ぶりのＳＧを前に心境を聞いた。

　「自分の中では自力で出られる最短のＳＧはダービーだと思っていました。でも、その前にメモリアル（７年ぶり）にも選んでいただいて、復帰することができました」

　昨年後半からは一般戦が主戦場となった。しかし、Ｇ２以上の復帰戦となった３月の宮島ＭＢ大賞では６コースまくりで特別戦初優勝。その後もコンスタントに結果を残し、ダービーに出場できるほどの勝率を稼いだ。さらに強くなって戻ってきた印象だ。

　「しばらくは一般戦ばかりでしたが、その中でも結果を残せたのは大きい。ダービーも７年ぶり。年間を通して成績を残せないと出られないので、安定感が出てきたんでしょう。もうデビューして１９年も走っていますから（笑）。１０代や２０代の時とは違う。前回ダービーを走った７年前はペラが当たっていたり、エンジンの引きも良かったり。その時と比較すると、今はメンタル的にもだいぶ落ち着きが出た感じですね。下の子（後輩）がいっぱい出てきたことによって、自分がノウハウとかを教える立場になったり。自分たちは態度や結果で示すしかありませんからね。自分の中にも変化は出てきたと思います」

　ずっと忘れていないのが応援してくれるファンへの感謝だ。

　「横断幕を作ってくれたり、応援してくれるファンの存在は本当にうれしいです。ますます頑張っていこうと思っています。あっ、あと…。ＳＡＳＵＫＥ（サスケ）にもチャンスがあれば、もう１回出たいです（笑）」　（長谷　昭範）

（2024/8/14紙面掲載）