【ボートレース】清水愛海は初A1、野田彩加は初A2昇格までひと踏ん張り 山口支部期待の女子レーサーが期末勝負駆け
- 2024/10/2
- ボートレース記事
S事故減って好調を維持
25年前期の級別審査終了まで残り約1か月を切った。山口支部のルーキーでは清水愛海が初のA1級、野田彩加が初のA2級勝負駆けとなっている。1日時点での勝率は、清水が6・41、野田が5・83。ボーダーは例年、A1が6・20、A2が5・40前後でともに余裕がある状況。
清水は女子レーサー初の養成所リーグ戦勝率1位、女子レーサー6人目のやまとチャンプと、デビュー前から期待の逸材で、5期目にはA級になるなど非凡な才能を見せていた。しかし、昨年は年間で3本のFを切るなど事故が多く、足かせを抱えながらの走りが影響し、成績を落とした。
野田は中学時代に空手(フルコンタクト・新極真会)で日本、アジアチャンピオンに輝き、当時、最年少でのレーサーデビューとこちらも注目されていた。野田も清水同様に、事故点の影響で満足な走りができない状況が続いた。
そんな両名が、今期はここまで前期と比較して勝率を1点以上も上げ、好調を維持している。その要因はやはり、「S事故の少なさ」
清水は8月に徳山で今期初のFを切ったが、その後も堅実な走りを見せている。野田は今期はここまで平均コンマ16とS力が向上。24年前期に記録した自己最高の平均STコンマ19を大きく上回っている。昨年5月以降のFがなく、安定したSが行けている。思い切ったレースができている今の姿が、本来の実力なのだろう。
そんな勝負駆け中の2人に話を聞いてみると、「A1になれるならなりたいです!」と初のA1級に向けて気合満点の清水に対し、「A級はあまり気にしていないです。とりあえず、今期は無事故で頑張ります!」と野田は意外にも冷静。意識して力が入るよりも、自然体で走れるこのくらいの意識の方がいいのかもしれない。
成長著しい2人の勝負駆けの成功を願うばかりだ。 (山本 卓矢)
(2024/10/2紙面掲載)