【ボートレース】127期女子選手は清水愛海だけじゃない 佐藤ほのかにも注目
- 2020/10/29
- ボートレース記事
学生時代 野球で世界大会優勝
11月以降、全国各地でデビューする127期。その特徴は女子選手だ。修了した29人の内、半数近くの14人を占め、近年になく多い。リーグ戦勝率トップで養成所チャンプの清水愛海(山口支部)が象徴的存在。近い将来、現在の女子戦人気をさらに加速させる一大勢力となる期待を抱かせる。
その清水はもちろん大注目だが、もう一人、気になる選手がいる。佐藤ほのか=写真=。東京支部の24歳。学生時代は野球に打ち込み、世界大会優勝という経歴が光る。
レーサーとしての素質も十分。担当教官は上位数人の優秀選手に選んでも良かったと高く評価する。リーグ戦勝率は高くなかったものの、これは6コースを選び続けたのが要因。修了記念レースではこだわりの詰まった大外まくりを見事に決めていた。身長は148センチ。小さな体に元気がみなぎり、それを体現するようなレースだった。
原田富士男教官と2艇旋回
目を引く個性に加えてもう一つ、注目せずにはいられない理由がある。彼女はこの訓練を通して原田富士男教官にあこがれた。今年2月に選手を引退し、4月に就任したばかりの新任教官。「多くの人に慕われる人格がすごい」と尊敬し、将来の夢に「実技教官になること」と書くほど。一番の思い出も原田教官とのものだ。「最後に頼み込んで2艇旋回をやってもらいました。終わった後、思い出をありがとうって握手してもらって、いま思い出すだけでも涙が出そうです」。目を潤ませながらそう話していた。
新たなスタートを切った原田教官とのタイミングも含めて、頭に浮かんだのは「一期一会」という言葉。今回たまたま取材させてもらったこちらにとっては彼女との出会いが一期一会。今後の飛躍を期待しながら、その走りに注目していきたい。(中村 雅俊)
(2020/10/28紙面掲載)