【ボートレース】70周年大村の躍進支えた故遠藤謙二さん 4月に競走名でよみがえる

黒字転換など発祥地再建の功労者

 SG「ボートレースクラシック」を開催中のボートレース大村は、来月6日に1952年の初開催から70周年を迎える。12月にはグランプリ(GP)も行われるなど特別な1年だ。

 かつて24場で売り上げ下位だった大村で、GPなんて考えられなかった。再建させた最大の功労者と言っても過言ではない人物が遠藤謙二さんだ。03年4月に競艇事業部長に就くと、場外発売場の設置や、今では売り上げの大部分を占めるようになった電話(インターネット)投票などに早くから力を注いだ。赤字を黒字に転化させ、06年からは初代の大村市モーターボート競走事業管理者に。11年に病気のため60歳で亡くなるまで指揮を執られた。

 遠藤さんのもとでボートレース事業に携わってきた馬場宏幸管理者は、「普段は優しく、仕事になると本当に厳しい方でした」と懐かしそうに振り返る。そして、「電話投票だけでなく、本場を含めて全てに力を注がれていました。遠藤さんの座右の銘は『過(あやま)ちを改(あらた)めざる これを過(あやま)ちという』。失敗はやむを得ないが、過ちと気づいたらすぐ改めよ。今でもこの思いは引き継いでいます」と続けた。昨年度はついに売り上げ日本一になった。

 「遠藤さんが亡くなられて今年で11年目。この機会にと思いまして」(馬場管理者)と、4月6日からのレースは「ボートレース誕生70周年記念~遠藤謙二杯~」のタイトルが付けられた。遠藤さん、見ていますか? あなたが寒い時に蒔いた種(ボートレース大村)は、今、きれいな花を咲かせています。ファンの温かさで、もっともっと花開くでしょう。これからも見守っていてください。 (長谷 昭範)

(2022/3/16紙面掲載)

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