【ボートレース】寺田祥の三女・空詩 「楽しみながら」前進中!

寺田祥の三女で昨年デビューした寺田空

ペアボート試乗で選手目指す

 ボートレース山口支部の18歳の女子選手、寺田空詩が地元の下関で練習の成果をアピールした。夢のデビュー後、初勝利は近いとみる。

 山口県防府市出身で、寺田祥を父に持つ二世選手だ。三姉妹の末っ子。徳山でペアボートに乗ったことがきっかけで、選手を目指した。「129期の締め切りの何週間か前に、ペアボートに乗せてもらって『あっ、やりたいな』と思って受けました。(選手になる)興味はなかったけど、乗ってみて楽しかったんですよ」と振り返る。

 試験を1発目でパスした。父は当時、三女の養成所入所について多くを語らなかった。「(父には)反対はされたんですけど、でもどうなんですかね。『やるなら自分でやりーね』という感じなんで」

 入所しても合格者のうち半数は途中で「クビ」となるが、養成所を無事修了した。「(養成所は)めちゃ楽しかったです。本当に環境に恵まれて。実技教官もめっちゃ良くて、同期もめっちゃ良くて」と話す。

昨年11月徳山でデビュー

 昨年11月、徳山でデビューした。新人は6コースから最後尾でゴールすることがほとんどだが「楽しいです」と強調する。

 寺田空を取材して印象に残ったのが「楽しい」という言葉が何度も口から出たことだ。とにかく楽しんでやっている。今後、もし分厚い壁が寺田空の前に立ちはだかったとしても、克服できるのではないか。そう感じた。

7月下関1、2走目に3着

 7月末に開催された下関の男女混合一般戦。寺田空はそれまで10節走って3着が1回あるだけだったが、1走目に3着に食い込むと、2走目も3着で舟券に貢献した。低調機を引いてしまい6着を並べるのではないかと心配していたが、そんなことはなかった。

 F休みの期間にボートに乗り、旋回技術が向上した。「先輩に一から教わって練習しました」。現在徳山で出走している。その次は30日が初日の鳴門ヴィーナスシリーズに出場する予定だ。とにかく、選手生活と人生を楽しんでいる。自分も見習わなくては、と感じた。 (尾本 恭健)

(2022/8/10紙面掲載)

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