【ボーイズリーグ】京築ボーイズ4年ぶり夏 “最弱の年代”が最高の結果に/選手権大会福岡県北支部予選(中学生の部)

第54回選手権大会【中学生の部】福岡県北支部予選(2023年6月3、10、11日・飯塚市穂波野球場ほか)

 夏のリーグ日本一を決める「第54回選手権大会」(8月2~7日・大阪シティ信用金庫スタジアムほか)の出場チームが次々に決まっている。中学生の部の福岡県北支部予選の決勝は、京築ボーイズが西田川ボーイズを8―6で破り、4年ぶり3度目の本戦出場を決めた。

優勝を飾り笑顔がはじける京築ナイン

▼決勝
京 築 140 012 0=8
西田川 001 101 3=6

西嶋3ランで序盤優位に

 最後の打者を三ゴロに打ち取ると、京築ナインは一斉にマウンドへ駆け寄った。そして、これまでの悔しい思いを全て解放するかのように喜びを爆発させていた。進林監督は言う。「最弱だったチームが最高の結果を残してくれた」。昨秋以降、6大会に出場して一度も決勝に勝ち上がれていなかった「最弱の年代」が、夏切符をかけた最も大事な大会で頂点に立った。

 決勝の西田川戦は西嶋の一発で試合の主導権を握った。1―0で迎えた2回。1点を加え、なお2死二、三塁の場面で打席に立つと、左越えの3ランを放った。柵越え本塁打は自身初。「内角の直球を狙っていた。左飛かと思ったけど伸びてくれた」と喜んだ。3回以降に相手の反撃を許したが、序盤のリードが効いて2点差で退けた。

決勝の2回、3ランを放ち、仲間とハイタッチする京築・西嶋

捕手・細川がマウンドで躍動 5回2失点

 先発右腕の細川は5回を2失点に抑えて試合をつくった。本職は捕手で、中学では公式戦初先発だったが「強い気持ちで投げられ、真っすぐが走っていた」と、走者を出しながらも要所を抑えた。

 チームは福岡県北支部を代表する強豪として知られ、各大会で常に優勝を争っている。しかし3年生を主体とする現チームは今年2月の春季全国大会予選の4強が最高成績だった。進林監督が「気持ちが弱い」と話すように、打席での集中力が足りず、守備でも一度崩れるとミスが連鎖する場面が目立っていた。

決勝の4回、ピンチを切り抜けて雄たけびを上げる京築・細川

確実にアウト重ねて優勝へ

 だがこの大会は違った。遊撃の西嶋や、内野全般を守れる鈴木主将ら野手の守備が堅く、ミスをしても皆でカバーし、余分な失点を防いだ。指揮官は「よく頑張った。アウトを確実に重ねていった結果」とたたえた。

 優勝を飾ったナインにはもう、以前のように不安げな様子はない。その表情からは自信すら感じられた。全国の舞台でも失敗を恐れずにプレーできれば、結果は自然とついてくる。 (弓削 大輔)

(2023/6/16紙面掲載)

※新聞紙面(6/16)では選手名フルネ-ム表記、別カット写真および2回戦~決勝のバッテリ-&長打の選手名入りの記録、その他チ-ムの記事を掲載(1回戦の記録は6/10掲載) <バックナンバ-お買い求め方法

関連記事

過去記事(月別)

ページ上部へ戻る