第54回選手権大会【中学生の部】北九州支部予選（2023年6月10、17、18日・桃園球場ほか）

　夏のリーグ日本一を決める「第54回選手権大会」（８月２～７日・大阪シティ信用金庫スタジアムほか）の出場チームが次々に決まっている。中学生の部・北九州支部予選の決勝は、八幡南ボーイズが北九州中央ボーイズを５－０と完封し、２年連続６度目の本戦出場を決めた。

▼決勝
八幡南　　２００　１１０　１＝５
北九州中央０００　０００　０＝０

内木場５回、柴田翔２回を無失点

　八幡南は決勝で完封リレーが決まり、北九州中央を５―０で退けた。持ち味の投手力を発揮して、昨年の春から４季連続で全国大会に名乗りを上げた。

　先発左腕の内木場は５回を無失点と好投した。「優勝するため、絶対に抑えようと思い、マウンドに上がった」と初回からエンジン全開で３者連続三振と最高の立ち上がりを見せた。２回以降に計４安打を許したが、要所を締めた。「真っすぐが走っていて左打者に対するスライダーも良かった」と振り返った。

　６回以降は右腕の柴田翔につなぎ、２イニングをゼロに抑えた。柴田翔は３安打３打点と、打撃でも大活躍。初回の適時打に続き、３回には先頭で打席に入り、追加点につながる三塁打。その後も５回に犠飛、７回に内野安打で打点をマークした。「２回戦と準決勝で打てなかったので『今日は絶対に打つ』と思っていた」と喜んだ。

負け覚悟も…驚異の粘りで勝ち上がる

　チームは、決勝こそ投打に隙のない試合運びを見せたが、準決勝までは苦しい試合の連続だった。

　宇部との２回戦は、１点リードで迎えた７回表に３ランを打たれるなどして４点を奪われた。一転して３点を追う展開となり、徳野監督は負けを覚悟したという。しかし７回裏に追いついて延長戦に持ち込み、タイブレーク（１死満塁）の延長８回にサヨナラ勝ち。準決勝の八幡戦も最終回に逆転し、勝利を収めた。

野中主将「粘り強くて負けない野球できた」

　徳野監督は「驚くような粘りを見せてくれた。選手たちに感謝しています」と語り、野中主将は「粘り強くて、負けない八幡南の野球ができた」と胸を張った。今年３月の春季全国大会は初戦敗退に終わっており、夏はそのリベンジに燃えている。自慢の投手力に、粘り強さも加わった八幡南ナイン。チーム一丸となって上位進出を目指す。（弓削　大輔）

（2023/6/23紙面掲載）

※新聞紙面（6/23）では選手名フルネ－ム表記、別カット写真および２回戦～決勝のバッテリ－＆長打の選手名入りの記録、その他チ－ムの記事を掲載（１回戦の記録は6/16掲載）　＜バックナンバ－お買い求め方法＞