【ボーイズリーグ】小倉ボーイズ 3年生卒部間近に天国の監督へ優勝届けた/宮崎大会
- 2023/8/16
- ボーイズリーグ記事
第17回宮崎大会(2023年7月22、23、29日、宮崎・アイビースタジアムほか)
「第17回宮崎大会」が開かれ、小倉ボーイズ(北九州支部)が決勝で不戦勝により初優勝した。準優勝は西田川ボーイズ(福岡県北支部)で、日程の都合で決勝は棄権した。両チームとも準決勝で接戦をものして勝ち上がった。大会には九州各地の中学生の部31チームが出場した。
▼中学生の部準決勝
福岡春日030 000 0=3
小 倉 100 112 X=5
準決勝競り勝つ 中東公式戦初登板も気迫で火消し
小倉は準決勝で福岡春日に5―3で競り勝ち、決勝進出を果たした。
主将の中東が投打にわたって活躍した。2点リードで迎えた7回に1死満塁のピンチで緊急登板。本職は内野手で公式戦は初登板だったが、「絶対に決勝へ行きたかったので、全力で抑えようと思った」と気迫を前面に出し、後続を中飛と一ゴロに打ち取った。
打っては6回、味方が1点を勝ち越した後、さらに続く2死一、二塁の好機で、貴重な追加点となる適時二塁打を放った。「走者を返すことだけ考え、来た球を打った」と振り返った。
決勝は相手チームが棄権したため、不戦勝で初優勝が決まった。現チームで、他の大会を含めて優勝するのは初めてだった。
中尾監督のためにタイトルを取る
天国の恩師に吉報を届けることができた。5月25日に当時の中尾監督が病気のため64歳で急逝した。亡くなる1週間前まで選手たちを指導しており、突然の別れだった。ナインは動揺を隠せず、6月の選手権大会予選では本来の力を発揮できなかった。
「中尾監督のためにも何か一つタイトルを取ろう」。選手たちはそう誓って今大会に臨んだ。力むことはなく、伸び伸びと戦った。いつも優しいまなざしで選手たちを見守ってきた中尾監督がすぐそばにいるかのように、これまでと同じように楽しんでプレー。それが好結果をもたらした。
この大会から指揮を執った高山新監督は「3年生が卒部するまで残り2大会しかない中で優勝できてよかった。中尾監督も喜んでいると思う。仏前に優勝旗を持って行きたい」と感慨深げだった。 (弓削 大輔)
(2023/8/4紙面掲載)
※新聞紙面では選手名フルネ-ム表記、別カット写真および全試合バッテリ-&長打の選手名入りの記録、その他チ-ムの記事を掲載 <バックナンバ-お買い求め方法>