【ボーイズリーグ】筑後ボーイズ全国4強! 2回戦で湘南完封など劇的勝利重ねた/選手権大会(中学生の部)

エイジェックカップ第54回選手権大会(2023年8月2-7日・大阪シティ信用金庫スタジアムほか)

 「第54回選手権大会」が開かれ、全国の各支部・地区代表が夏のリーグ日本一をかけて激闘を繰り広げた。中学生の部に48チーム、小学生の部に16チームが出場。九州勢は中学生の部で、筑後ボーイズが準々決勝で福岡志免ボーイズとの同じ福岡県南支部対決を制して4強入りを果たした。福岡志免もベスト8と健闘。初出場の八重瀬ボーイズ(沖縄県支部)は、台風6号の影響で沖縄を出発できず棄権した。小学生の部では、九州代表の黄城ボーイズ(西九州支部)が1回戦を勝ち、8強入りした。優勝は中学生の部が明石ボーイズ(兵庫県支部)、小学生の部は東京世田谷ボーイズ(東京都西支部)だった。

2回戦で湘南に完封し、喜ぶ田中三(中央)ら筑後ナイン

▼中学生の部
1回戦 筑後1-0大阪狭山
2回戦 筑後2-0湘南
3回戦 筑後8-6西尾
準々決勝 筑後5-1福岡志免
準決勝 大阪柴島8-6筑後

準々決勝は福岡県南支部対決制す

 大舞台での再対決は、今回も筑後に軍配が上がった。福岡県南支部予選決勝では、逆転で破った福岡志免を相手に5―1で再び勝利した。

 先発右腕の田中三が粘りの投球で4回を無失点。初回に2死満塁のピンチを切り抜けると、2回以降も毎回走者を背負ったが、踏ん張った。田中三は「なんとか抑えることができた」と気持ち良さそうに汗をぬぐった。

 打線は、5本の長打が飛び出して5得点。1回と5回に1点を奪い、7回に近藤の適時三塁打などで3点を加えて突き放した。

大会を通して気迫の投球を続けた筑後・田中三

田中三 夏2連覇中だった湘南打線を1安打完封

 田中三は、2回戦でもマウンドで強烈な輝きを放った。一昨年からこの大会を2連覇していた湘南を1安打完封。「今までの野球人生で最高のピッチング」と、5回まで無安打に抑え込んだ。6回の先頭打者に安打を許してノーヒットノーランは逃したが、計7イニングで対戦した打者は、全アウト数と同じ21という完璧な投球を見せた。

 筑後にとって、湘南はどうしても勝ちたい相手だった。昨年春の全国大会で4―11と大敗。主将の龍頭汰樹ら3年生は当時も主力で出場していた。今大会で初戦を勝てば再び当たると予想し、「湘南に勝つ」が合言葉となった。特に田中三は「(昨年春は)僕が投げてボコボコにされたのでリベンジしたい」と闘志を燃やしていた。

3回戦を勝ち笑顔を見せる筑後・高田(中央)

1回戦と3回戦はタイブレーク制す

 筑後は、ほかの試合でも劇的な勝利が目立った。大阪狭山との1回戦、西尾との3回戦はいずれも延長タイブレーク(1死満塁)の末に勝利。3回戦では4点を先行されたが、終盤に粘りを発揮して追いついた。この試合で3安打3打点の高田は「2回戦までは1本も打てなかったが、みんなのおかげで勝てた。3回戦はチャンスで回ってきたのでチームに貢献したかった」と喜んだ。

 栗原監督は「しんどい試合が続いたけど、こんなにぜいたくなしんどさはない。選手たちがよく頑張ってくれた」と充実感をにじませた。 (弓削 大輔)

(2023/8/11紙面掲載)

※新聞紙面では選手名フルネ-ム表記、別カット写真および九州ブロック関連全試合バッテリ-&長打の選手名入りの記録を掲載 <バックナンバ-お買い求め方法

関連記事

過去記事(月別)

ページ上部へ戻る