【ボーイズリーグ】福岡西南ボーイズ 温存したエース左腕・浦野が快投 準決勝完封で本大会初出場/九州選抜大会福岡県南支部予選(中学生の部)
- 2024/4/26
- ボーイズリーグ記事
第20回九州選抜大会【中学生の部】福岡県南支部予選<1回戦~準決勝、第3代表決定戦>(2024年4月6、13、14日・久末総合公園野球場ほか)
「第20回九州選抜大会」(中学生の部)の支部予選が各地で行われた。代表3枠の福岡県南支部予選は、準決勝を勝利した福岡西南ボーイズと筑後ボーイズに、第3代表決定戦を制した糸島ボーイズの3チームが出場権を獲得。本大会は福岡西南と筑後が初、糸島が5年ぶり8度目。九州選抜大会は4月27、28日に北九州市の本城球場などで9支部の代表16チームが春の九州王者の栄誉を競う。
大声援が後押し 浦野圧巻の投球
一投一打に、いや一球一球に、ベンチからは選手を鼓舞する大きな声が発せられた。全員が集中して白球を追い続ける。保護者らが陣取るスタンドも含めた一体感。これこそが、福岡西南の最大の武器だ。絶対に勝ちたい準決勝で、その持ち味が存分に発揮された。
勝利の立役者は、エース左腕の浦野。大声援をバックにマウンドで躍動した。味方打線は初回、常住、中島、兒玉の3連打などで3点を先制。「点を取ってくれたので、大胆に攻めることができた」。力強い直球に切れ味鋭いスライダーを織り交ぜ、4回までは無安打に封じ込む圧巻の投球。5回に初安打を許し、2死一、三塁と初めてピンチを招いたが、気迫あふれる投球で後続を断ち、得点を与えなかった。
準々決勝で登板直訴も
勝てば、九州選抜大会の出場権を得られると同時に、ジャイアンツカップ出場も近づく大事な試合。この一戦に備え、吉田監督は今大会、浦野を投げさせずに温存していた。準々決勝の九州古賀戦では、終盤に追い上げられる展開となり、本人が「行かせてください」と直訴したが、指揮官は首を縦に振らなかった。
そして迎えた大一番。6回1安打無失点と完璧な投球を披露した背番号1は「プレッシャーはなかった。信頼に応えることができてよかった。応援が力になりました」と、最高の笑顔がはじけた。
古豪・津久見高のイズム受け継ぐ黄色ソックス
昨年2月に就任した吉田監督は「明るく、楽しく」がモットー。甲子園制覇の経験もある大分の古豪・津久見高野球部出身で、福岡西南がつける黄色のソックスは同校と同じカラーだ。試合前には「全国でも通用する力を持っている。自信を持っていけ」。そう言ってナインを送り出した。
言葉通りのナイスゲームで期待に応え、主将の谷本栞太は「みんなの力で勝てた」と胸を張った。九州、そして全国へ――。大きな舞台で強豪との対戦が待っている。浦野は「どんな相手がいるのか。ワクワクします」と、みんなの思いを代弁。夢は膨らむばかりだ。 (加藤 博之)
(2024/4/19紙面掲載)
※決勝戦の結果記事は4月27日(土)のスポーツ報知西部版に掲載予定
※新聞紙面では選手名フルネ-ム表記、別カット写真および全試合バッテリ-&長打の選手名入りの記録を掲載 <バックナンバ-お買い求め方法>