【ボーイズリーグ】日豊ボーイズ 春夏通じて初の全国大会へ 部員わずか5人から立て直し強敵相次ぎ撃破/選手権大会宮崎県支部予選(中学生の部)

第55回選手権大会【中学生の部】宮崎県支部予選(2024年6月2、8、9、16・MASUDAスタジアムほか)

 夏のリーグ日本一を決める「第55回選手権大会」(8月2~7日・大阪シティ信用金庫スタジアムほか)の中学生の部支部予選が各地で開かれ、出場チームが次々に決まっている。宮崎県支部予選は、決勝で日豊ボーイズが宮崎中央ボーイズを10-2(5回コールド)で破り、春夏通じて初の全国大会出場を決めた。本大会は8月2~7日に大阪シティ信用金庫スタジアムなど大阪市周辺で開かれる。

日豊ボーイズ
全国大会初出場を決め、歓喜する日豊ナイン

▼中学生の部
決勝 日豊10-2宮崎中央
(5回コールド)

初回に鈴木陽3ランなどで5点先制

 外角いっぱいに決まる直球がバットに空を切らせた瞬間、日豊の全国大会初出場が決まった。最後の打者を三振に打ち取った吉田は、マウンドで右腕を突き上げた。次々と駆け寄ってくる選手と抱き合い、喜びがはじけた。

 決勝は鮮やかな先制攻撃で主導権を握った。初回。吉田の適時打で1点を先制し、なお続く無死一、二塁。「ホームランか三振でいいぞ」。中原監督から、そう言って送り出されたのは、この日初めて4番に座った鈴木陽。甘い直球を振り抜くと、グングン伸びた打球は懸命に追う中堅手の頭を越え、外野席で弾んだ。「感触は抜群でした。サク越えのホームランは初めて」と笑顔。一挙5点のビッグイニングとなった。

 その鈴木陽は先発マウンドを任され3回2失点で、2番手の富田につないだ。富田は初戦の宮崎県南戦で6回無失点と好投し、今大会チームを勢いに乗せた立役者。決勝も「打たれてもいいから無失点で抑えよう」と腕を振り、打者5人を完璧に仕留めた。

日豊ボーイズ富田
大会を通して好投した日豊・富田

最後は吉田が締めた

 5回裏、勝利まであと1アウトとなったところで、中原監督は吉田をマウンドに送った。「ここまで引っ張ってきてくれたので、胴上げ投手にしてやろうと」。今大会、主将の前田がけがのため、準決勝まで欠場。そんな中、チームをまとめたのが吉田だった。「雰囲気もどんどんよくなっていった。流れが来て、勝てる気しかしなかった」と吉田。キャプテンを全国の舞台に連れて行こう――。それぞれが胸に刻み、一戦一戦、全力を振り絞った。

日豊ボーイズ吉田
主将不在の中、チームを引っ張った日豊・吉田

準決勝で県央宮崎にリベンジ成功

 中原監督が就任した2021年6月、部員は5人しかいなかった。それでも全員で前を向き、練習に励んだ。準決勝では、昨年12月の春季全国大会予選2回戦で0―7と大敗した県央宮崎を破った。ついにつかんだ全国切符。「うれしいの一言。まずは1勝したい。その勢いで乗って行ければ」と前田。支部予選同様、快進撃を見せることができるか。

※新聞紙面では選手名フルネ-ム表記、別カット写真および2回戦~決勝のバッテリ-&長打の選手名入りの記録、その他チ-ムの記事を掲載(1回戦の記録は6/7に掲載) <バックナンバ-お買い求め方法

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