【競輪】ファンの熱気に包まれた7・20 熊本競輪再開の日に地元の倉岡慎太郎は「幸せなこつよ」

熊本競輪場
リニューアルされた熊本競輪場のメインスタンド

初日は約3000人来場 地元選手に大声援

 今月20日、8年4か月ぶりに再開した熊本競輪は、今回開催のモーニングシリーズで早くも3節目を迎えている。

 「再建記念F1」の初日となった20日、かつての熱い競輪場が復活した。コンパクトになったとはいえ、ホーム側の新スタンドは開門と同時にファンで埋まった。

 記念すべき第1レースの選手紹介では、地元から登場した倉岡慎太郎、半田誠の2選手に、大きな声援が送られていた。とにかくシリーズを通してファンが熱かった。倉岡はかつての熊本バンクを思い出して感慨深げ。「幸せなこつよ、本当に感謝です」。デビュー2年目の半田は、慣れない声援の多さに喜び半分、驚き半分といった感じだった。

 選手会の催しものなどもあり、場内はにぎわっていた。20日の入場者数は2992人。多くのファンが最終レースまで大きな声援を送っていた。

 開催はA級戦、S級戦の2概定で行われた。A級は松本秀之慎が優勝。S級戦では、嘉永泰斗が高松宮記念杯Vの北井佑季を破り、勝利をもぎ取った。地元選手そろっての優勝ということでも、地元ファンを沸かせた。

 2020年のコロナ禍から無観客開催が続いた影響もあり、本場に足を運ぶファンよりも電話投票などに移行した人が増えた印象。

 ファンも取材陣も、静かなムードの競輪場に慣れてしまっていたが、このシリーズで熱気を思い出させてもらった。

 今は「競輪」から、国際ルール採用のガールズ競輪のように競技の「ケイリン」寄りに業界が移っていると感じることも多い時代。

 今回の熊本再開で思い出させられたのだが、やっぱり競輪場は、熱気に包まれたスペースであってほしい。 (中村 秀昭)

(2024/7/31紙面掲載)

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