【フルコンタクト空手】山内慎太、山本隆誠、横島克一 一般男子各部門制す/福岡県フルコンタクト空手道選手権大会

第2回オープントーナメント福岡県フルコンタクト空手道選手権大会(2022年9月17日・福岡市総合体育館)

 直接打撃を行うフルコンタクト空手の第2回オープントーナメント「福岡県フルコンタクト空手道選手権大会」が17日に、福岡市の市総合体育館で開かれた。幼年の部から壮年の部まで54部門に、福岡県内の364名が出場。各階級の王者を決めた。一般男子は、重量級は山内慎太(21)、中量級は山本隆誠(16)、軽量級は横島克一(18)が優勝。女子フルコンタクトの部を渡部はるあ(19)が制した。

実力通りに山内が重量級を制した

一般男子重量級の部/山内慎太 頂点つかむ

 残り40秒の声がかかると、山内が一気にラッシュをかけ、優勝をつかみ取りに行った。「先に仕掛けようと思ってました」。スタミナは十分に残っている。最後まで突き、蹴りと休むことなく技を繰り出し続けた。判定3―0。決勝は本戦決着できっちりと勝利し、「タイトルがほしかった。ほっとしました」と笑顔を見せた。

 5月の全日本フルコンタクト空手道選手権、8月の全九州空手道選手権はともに3回戦敗退。その実力からすれば、物足りない成績が続いていた。この大会へは、中学時代からのライバル野口琉樹也がエントリーしていたこともあり、出場を決めた。その野口を初戦で下した。かつては対戦成績が悪かった相手に完勝し、「自身の成長を実感できた」と振り返った。

 決勝では体重が20キロ近く重い高市凌を破り、ようやく実力通りの結果を残した。手応えをつかんだ一方で、声援への感謝を忘れなかった。「みんながいて、自分がいるんだということが実感できた」。この優勝を、さらなる成長のきっかけにしたい。

中量級は山本隆が延長で山本翔を下した

一般男子中量級の部/山本隆誠 一般の部2度目の挑戦で優勝

 山本が初優勝を飾った。決勝は山本翔太と同じ折尾道場同士の対決。相手のリーチの長さを警戒。蹴りをうまく防御しながら、下段回し蹴りを確実に決め、次第にペースを握った。

 本戦では決着つかず、延長の末に5ー0の判定で勝利した。「全体的にパンチが出なかった」と課題を残しつつも、一般の部2度目の挑戦で勝ち取った優勝に喜びをかみしめ た。

軽量級は7月ドリーム決勝に続き対戦した横島(右)と志和。僅差の判定で横島が勝利

一般男子軽量級の部/横島克一 志和とライバル対決

 激しい攻防となった志和蘭丸との決勝。延長の末、旗判定3―2で横島が頂点に立った。2人の対戦は8月のドリームフェスティバル決勝以来。その時も横島は勝利していたが、今回は志和が十分に対策を練ってきていた。前に出る横島に対し、志和は距離を保ち足技を繰り出す。本戦は0―0。互いに譲らなかった。

 「イメージ通りに戦えていなかった」と横島。一方で、高地トレーニングスタジオ「ハイアルチ」で鍛えたスタミナとフィジカルには自信があった。最後まで前に出続ける組手で、わずかに上回った。優勝しても「納得いっていない」と反省の言葉が口をついたが、それは高みを目指しているからこそ。次は11月の鹿児島大会に参戦予定だ。

大坪は最後まであきらめない組手を披露した

女子フルコンタクト/大坪桃香 再起誓う準V

 大坪桃香が決勝で涙をのんだ。8月の全九州空手道選手権で4強入り。自信を持って臨んだが、延長の末に2ー3の判定で惜敗した。「絶対に下がらずに自分の組手をする」との言葉通り、最後まで攻撃の手を緩めなかったが及ばなかった。「あと少しだったが、負けたことには変わりない。絶対優勝という気持ちを忘れないでまた次へ挑戦していく」と再起を誓った。

(2022/9/24紙面掲載)

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