【フルコンタクト空手】悲願の無差別級日本一目指す多田成慶ら福岡支部から男子8人、女子2人参戦/全日本空手道選手権大会5日開催
- 2024/10/3
- 新極真会
第56回全日本空手道選手権大会(2024年10月5、6日・東京体育館)
フルコンタクト空手の男女の日本王者を決める「第56回全日本空手道選手権大会」は5、6日、東京体育館(東京)で開かれる。体重無差別で争われるトーナメントに流派を超えて、男子71人、女子30人の強豪が参戦。日本一をかけて熱戦を展開する。新極真会福岡支部からは、5月の全日本フルコンタクト選手権(JFKO)で重量級準優勝の多田成慶(24)、JFKO軽中量級優勝の前平斗真(24)、同級準Vの大坪裕希(25)、実力者の江口雄智(28)、藤田春人(21)ら男子8人、網川来夢(21)と藤原桃萌(25)の女子2人が出場。頂点を目指し、最高峰の戦いに挑む。
男子
多田成慶 重量級挑戦で手応え
メキメキと力を付け、福岡支部を代表する選手となった多田。今回はV候補の一人として挑む。過去に全日本では、2020年に8強、翌21年に準優勝と好成績を収めたが、一昨年は初戦敗退と苦い思い出もある。「優勝は軽く口にできるものではない。今できるベストを尽くしたい」。控えめな言葉で、静かに闘志を燃やした。
多田にとって体重無差別級のタイトルは悲願だ。JFKOの軽重量級で22、23年に連覇。今年5月の大会は3連覇を狙わず、果敢に重量級に挑んだ。結果は準優勝。重量級のパワーを肌で感じる一方、準決勝では実力者の後藤優太(空手道MAC)に勝利するなど、十分に戦えるというところを示した。「下段蹴りを的確に当て、下から崩したい」と意気込む。
前平斗真「挑戦者として全力を出し切る」 大坪裕希「一戦一戦大事に」
JFKO軽中量級決勝で福岡支部対決を実現した前平と大坪。体重無差別で争われる今大会で、どんな戦いを披露するか興味深い。JFKOで優勝した前平は、引退した重量級の亀山真指導員を相手に、大会へ向けた稽古に取り組む。「チャンピオンになって少なからず期待されていると思うので恥ずかしくない試合を。挑戦者として自分の全力を出し切りたい」と力を込めた。
大坪はJFKOの後、8月の全九州大会で中量級を制した。圧倒的優勝候補という重圧の中で勝ちきったことは大きい。「緑(健児)師範からは8強を目指せと言われている。体の大きい選手が相手なのでヒットアンドアウェーで。しっかり一戦一戦大事に戦いたい」と気合が入る。
江口雄智や藤田春人らにも期待
他には、長く福岡支部の中心選手として活躍してきた江口の戦いぶりも注目だ。8月の全九州大会で思うような成績を残せなかった藤田は悔しさをぶつける大会となる。藤田は「挑戦者のつもりで思い切っていきたい」と語った。
女子
藤原桃萌&網川来夢 決勝で同門対決目指す
福岡支部から2人のエントリーとなった女子では、藤原と網川がともにシード選手として臨む。いずれも優勝候補で、頂点だけに照準を絞る。大きな壁となるのが、5月のJFKO女子重量級と7月の空手チャンピオン・オブ・チャンピオンズ(KCC)を制した鈴木未紘(新極真会厚木・赤羽支部)だ。
藤原はJFKOの決勝、KCCの準決勝で鈴木と対戦し、連敗。ただ、JFKOは延長0―5での敗戦だったが、KCCでは本戦0―1、延長0―2で決着がつかず、最終延長までもつれ込む大接戦を演じた。今大会、順当に勝ち上がれば準決勝で顔を合わせることになる。「当然、意識している」。3度目の正直をもくろむ。
網川は、KCCで藤原と同じく3位に入った。元々潜在能力は高く、黙々と稽古に取り組み、着実にステップアップしてきた。「シード選手というプレッシャーはありますが、自分らしい組手で勝ち上がっていければ。優勝できるチャンスはあると思う」。決勝での藤原との「福岡同門対決」を思い描く。
新極真会福岡支部からのエントリーは次の通り。
【男子】前平斗真、栄丈太郎、山内慎太、多田成慶、大坪裕希、芝山かずや、藤田春人、江口雄智
【女子】網川来夢、藤原桃萌
(2024/10/2紙面掲載)